バークレー版UNIX。BSDは、カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)のCSRG(Computer Systems Research Group)が機能拡張を行って配布したUNIXです。System V(システム・ファイブ)と並んで現在でもUNIXの主流になっています。 1979年に配布された3.0BSDでは仮想記憶機構とページング機構が追加されました。次に、DARPA(ダーパ。Defense Advanced Research Projects Agency、アメリカ国防総省高等研究計画局)の研究費援助で開発された4.0BSDでは、TCP/IP通信機構がサポートされ、インターネットに接続するホストで動作させる標準的OSとして広く使われるようになりました(1983年の4.2BSDが初めてTCP/IPを実装)。 BSDの発展には、CSRGだけでなく、アメリカ以外の国を含むユーザーからのフィードバックも大きく寄与しています。今日のフリー・ソフトウェアほど自由なコードの配布は行われていなかったものの、オープン・ソース・モデルの先駆けとしての役割を果たしたと言えます。CSRGによる開発作業は4.4BSDで打ち切られ、BSDは商業路線とフリー・ソフトウェア路線の2つに分岐しました。どちらも、4.3BSD Net2および4.4BSD-Liteというバージョンを基に、移植・機能拡張を行ったものです。 商業路線のBSDは、BSDI(Berkeley Software Design, Inc.)という企業組織で開発が行われ、BSD/OSという名称で商品化されています(旧称BSD/386)。一方のフリー・ソフトウェア・プロジェクトからは、386BSDというPC-UNIXが生れましたが、その後、 (1)PCでの安定動作や機能拡張を重視するFreeBSD (2)多くのアーキテクチャへの移植を行うNetBSD に分岐しました。中でもFreeBSDは、フリー・ソフトウェアのPC-UNIXとして、Linux(リナックス)に次いで普及しています。