合成機能をもつデータの中継器。リアルタイム型データ転送による1対多のマルチキャスト通信を行うRTP(Real-Time Transport Protocol)が想定する遠隔会議などのアプリケーションでは、複数の送信ホストが同時に映像や音声などの情報を送信することがあります。ネットワークの帯域が十分にある場合は、これらの情報を別々に送信することもできます。しかしネットワークの帯域にあまり余裕がない場合は、別々にデータを送信するとネットワークの帯域が溢れて不足してしまう可能性があります。 このような問題に対処するために、RTPでは「トランスレータ(速度変換器)」とは異なる「ミキサー」を規定しています。ミキサーもトランスレータと同様に、高速ネットワークと低速ネットワークの間に設置され、各送信ホストから送信されたデータをいったんすべて受信します。そして受信したデータの同期をとりながら1つのデータに合成して、低速ネットワークへ転送します。RTPの仕様では、合成が容易にできる音声情報の転送でミキサーを利用すること(例えば、遠隔会議システムにおいて、参加者が発言をしない場合でも、別の音声データが転送されている場合など)を想定しています。